大関 裕也 「村上に、新しい供養文化を」
現場で葬儀のお手伝いをしながら、葬儀部門の部長を務めています。
「大関さんにお手伝いをしてもらってよかった」とお客様から言っていただけることがやりがいです。
今でも記憶に残る仕事があります。
ご主人を亡くされた奥様。葬儀を終えてから、今でもお付き合いがあります。
一周忌、三周忌でお会いするたびに「お父さんの部屋、片づけられないんです」と、ふんぎりがつかない思いを吐露されます。物が無くなると、ご主人の存在自体も無くなってしまいそうで、さみしい、と。
「お父さんとの生活、残したまま過ごされた方がいいかもしれませんね」と私は言葉をかけました。
葬儀を行う際に、我々がお手伝いできることは精一杯行います。ですが、全部が全部すっきりできない部分もある。ふんぎりがつかない思いも含めて、ご遺族様のお気落ちを大切にしたいと思うんです。
ご主人の存在はもういないかもしれませんが、お部屋をそのままにすることで、近くにご主人がいることを感じながら過ごすことができるかもしれない。
そんな奥様の気持ちを尊重することも、きっと供養の形の一つ。
私はお見送りに携わる際に、意識的に敢えて笑顔を出すようにしています。楽しい話をして、時に笑って、時に一緒に涙する。
お仕事なので、入り込みすぎることは良くないと思ったこともありましたが、お客様が心を許していただいた際には、できる限り一緒に気持ちに入っていきたい。
故人様との思い出を振り返る時間を大切にし、少しでも笑顔になれるようなお手伝いがしたい。ご家族様が、少しでも心が軽くなり、笑顔になれる助けとなるために、私自身が笑顔でいることを大事にしたいです。
前職は大企業で店長をしていて、直属の上司と話す機会はほとんどなかったのですが、会津屋で部長としての役割を果たしながら、社長とのコミュニケーションを取る機会が数多くあります。
社長と多くやりとりができるからこそ、会津屋として向かいたい方向性を私から現場に伝えることができますし、スタッフ皆さんの気持ちを尊重できる社風を実現できているのではないかと思います。
故人様とのお別れの時間を、どの葬儀社よりも大切にできる葬儀社で会津屋は在りたい。
村上という場所が、昔からお通夜の前に火葬をする風習が強く、お姿が残った状態でお別れを十分に味わう習慣がない地域でした。
葬儀とお客様に向き合えば向き合うほど、「どうして先に火葬をするのか」と疑問を持つようになり、社長もお客様のご希望に合わせて葬儀の形を変えていく必要性を感じています。
お姿が残ったまま、故人様とのお別れをじっくり味わうことができる。会津屋が、この地域に新しい供養文化を作っていけるように、これからもお別れのお手伝いに向き合っていきます。